世界の片隅で「日本」を教える。国際日本文化学園・一二三日本語教室、カンボジア・シェムリアップ最初の日本語学校。
この土地で自分なりのフィールドワークを進めていく中で、
出発前から必ず訪れようと思っていた場所があります。
国際日本文化学園 一二三日本語教室
HPはこちらから。
→http://www.ijci.net/p/blog-page_86.html
2年前にシェムリアップに来た際も訪れた、
カンボジアで1番最初の日本語学校です。
その時は、日本語のスピーチコンテストが開催されていて、
学生たちのスピーチを聞くことができたのと、
幾つかの素晴らしい、この旅にも繋がる出会いがあった場所としても、
潤pの海外フィールドワークの聖地ともいえるような場所なのです。
当時のブログ記事はこちらから。
当時収めた動画はこんな感じ。
2年ぶりの一二三先生と、レンガの校舎。
前回は、人づてに連れてきてもらったここ。
とりあえず今回はノーアポ、ノープランで、
地図片手にチャリで駆けつけます。
静まり返る午後の学校。
相変わらずのむき出しのレンガの校舎。
ごめんくださーい!
・・・・・・・・・・
すみまっ
はい?どうしました?
奥からカンボジア人の先生らしき人が。
早速、校長先生である一二三先生にお会いしたいと伝えると、
校長室まで案内して頂き、
一二三先生と再会です!
と言っても、
一二三先生に前回お会いした際も、
ほとんどお話しする機会が持てずでしたので、
ほぼ初めましてのご挨拶。
2年前も来たことを含めた自己紹介をすると、
授業を覗かせて頂けることに。
愉快な授業風景。
冗談好きなカンボジア人の学生たちが、
賑やかにクラスに迎えてくれます。
今日は日本語中級クラス。
日本語のレベルが高い学生たちが集まります。
個性豊かで、
何よりも愉快な彼らを、
上手にかわし、
上手に転がしながら、
軽快に授業を進める先生。
楽しみながら、
人間味あふれる授業を展開する先生に、
こんな環境で外国語学べたら楽しいんだろうなぁと
後ろの座席に座りながら観察です。
「日本文化学園」な理由。
*生徒の1人。
気づけばあっとゆうまに、
1時間ほどの授業が終了。
すると、
1人の生徒が遅れて教室にやってきました。
眠そうに、何やら先生に話しかける彼。
一二三先生に怒られています。
何やら原因は、
彼が遅れてきたことはもちろんですがそれ以上に、
それに対してちゃんと謝らなかったこと。
厳しく注意されています。
一体何故、
一二三先生はそのことに強くこだわるのか。
おそらくそれこそが先生と学校の教育方針。
つまり、
「日本文化学園」である理由だと思うのです。
潤p自身も、言語学習とは、
単語や文法、発音を
完璧にするだけではなく、
その言葉が生まれた国や国民の
文化や価値観を学んで初めて真に習得することができるものだと感じています。
特に、日本語のように複雑な言語、
場合によって相手の言葉を読んだり、
微妙なニュアンスを読み取る言語。
同じ「大丈夫」でも、
「Good」と「No thank you」
の二つの真逆の意味を瞬間の空間から読み取らなくてはならない言語は、
教科書からだけでは学べない、
対人関係の社会だからこそ初めて理解ができる言語だと思われます。
そんな、単なる外国語学習ではない、
文化学習を見事にカンボジア人たちに伝えているのが、
この学校です。
先ほどの怒られていた生徒は、
日本人の礼儀として、
時間に遅れないことや、
まず相手に心からの謝罪をすること、
それらを身を以て体験させていることに、
普段の学校の光景が全て学びとして生徒たちの人生に生きていくのだと思います。
チエネツと再会
そんなこんなで授業終了後もしばらく学校におりますと、
ある1人の日本語を話すカンボジア人が。
まさか!2年前のスピーチコンテストで優勝していた、
彼、チエネツ!
2年前の動画にも、
優勝者として出てきます。
当然僕が一方的に覚えていただけですが(笑)
久しぶりの再会に驚いて仕方がありません!
そして、彼との再会が、
今回のカンボジアフィールドワークを彩る最高のきっかけになりました。
さらに、彼のこの学校で育まれた「ライフ」が想像以上に面白かったので、
そちらは次回まとめるとして。。。
今回も、何回かこの日本語学校を訪れさせていただきましたが、
2年前同様、先生と深くまで話すことは叶いませんでした。
しかし、これまた前回同様、
先生とこの学校は素晴らしい世界への窓口となってくださいました。
この学校がカンボジア・シェムリアップに命を吹き込んでいること、
普通のボアンティアやNPOでは成しえない、
本当の学習支援を行う場所であること。
世界の片隅で日本人が始めた日本語学校は、
この土地に、確かな「豊かさ」を生んでいます。