世界1うんこの多い街、バラナシ。
半分死亡しながらに到着したインド北東の聖地バラナシでありましたが、
気がつけば、滞在の1週間はあっという間に過ぎ去って行きました。
入り組んだ古い町並みに、汚いゴミの山、ヒンドゥー教のスピリチュアルな雰囲気から、人の生死、インドの最低な部分まで、ごっちゃごちゃになって詰め込まれたのがこのバラナシという街でした。
ガンジス川に、身を浸す。僕は絶対やりません。
日本人の根っこの宗教感覚の中で、自然的シンボルとして富士山が太古から根付いているように、インド人にとって宗教的な強い意味をもつ自然こそ、ガンジス川です。
インドの北を長く流れるこの聖河ですが、その下流にあるバラナシは、特に聖域として全国からインド人を集めています。
やってきたインド人は何をっするかっていうと、写真の通り、
沐浴!
ガンジス川に浸かりながらヒンドゥー教のお祈りをあげる、宗教的な行為です。
なので、ガンジス川のほとりにはたくさーんのインド人が水浴びしてる。
中には沐浴だけでなく、シャワーを浴びている人や、洗濯している人、生活の様々な部分でガンジス川が息づいています。
しかし、問題は、その水質!
旅行者の中でも、インド人の真似をしてこのガンジス川に沐浴する人がいるんですが、沐浴しただけで、3人に1人が病院送りになるらしい!
傷口や、毛穴からすらも汚すぎる水が入り込み体を蝕むと!
お腹が弱い潤pは、ネタ性なんてマジでどうでもよくて、絶対に入るわけねぇだろボゲェ。
世界一清潔な日本人には、少々刺激が強すぎる河なのです。
入り組んだ路地が面白い。
バラナシの特徴は、複雑に入り組んだ町並み。
細くて狭い路地が、縦横無尽に張り巡らされてるもんだから、初めの3日間、マジでゲストハウスの位置すら1人でたどり着けなかったぐらい。
そして、そのどの路地も、可愛い看板や壁画に彩られた面白い路地たち。
路地フェチの潤pにはたまらない興奮を覚えさせてくれる街なのです。
牛優先。
世界中のあらゆる人間の生活する空間では、当たり前のように人間による支配がまかり通っておりますが、ここインドは違います。
牛が最優先される世界なのです。
ヒンドゥー教で神様として称えられる牛。
もちろんインド人が牛肉を食べることは固く禁じられていますし、多くの街に、野放しの牛が放浪している姿はよく見かけるものなのです。
とくに、聖地バラナシでは牛の数が特に多い。
そして、その狭い路地のせいで、もはや人間は通れなかったり。
不思議なもんで、人の顔を覚えるように、一週間もここにいれば、だいたい牛の顔も覚えてくるもんで。こんな自由な牛、見たことないで。
世界1うんこの多い街。
そして、この牛様たち、もちろん普通に路上で生活されているので、そこらじゅうでおトイレをされます。
そのため、街はうんこだらけ。
新しいうんこから、乾燥しきったうんこまで、町中に撒き散らされたうんこ。
多分、ここまでうんこが散乱した街は、世界でもここぐらいなんじゃないか。
数え切れないほど踏みました。
ガンジス川に昇る、朝日を拝め!
バラナシに集まる全ての人に人気のツアー、朝日を望むボートツアー。
早朝に船を出し、聖河から望む朝日には、不思議なエネルギーを感じます。
早朝に、ガンジス川を、対岸から対岸まで泳いで渡るインド人も発見。
このボートツアーの面白いところは、朝日の鑑賞の後、バラナシのガンジス川をはじからはじまで見せてくれること。
沐浴をする場所も実は、区画が分けられていて、聖職者が沐浴をする場所、一般階級が沐浴をする場所、下層階級が沐浴をする場所、さらにイスラム教徒が沐浴をする場所など、様々。
カーストの残る(伝統的なバラナシにはいまだに色濃く残ります)インドらしい発想。
さらに、面白いのが、沐浴所の両端には、火葬場が設けられています。
「深夜特急」にも描かれた有名な情景ですが、昼夜を問わず町中、いやインド中から遺体が運ばれてきては、ガンジス川に戻されるのです。
布でぐるぐる巻きになった遺体を、いくつも見ました。
さらに、幼くして死亡しな幼児などは、火葬せず、直接ガンジス川に沈めるという、これまた日本では信じがたいような葬い方法を取っています。
インド人にとって、死亡してからこの河に戻ることは多くの人の夢なのです。
インドの全てが詰め込まれた、バラナシ。
神聖なものから、不浄なものまで、全てがむごいまでにむき出しになっているのがこのバラナシという街でした。
各地に発展を極める都市をいくつも抱えるインドですが、インド人の生活と精神には、伝統的な生活や宗教というものが色濃く息づいているから面白い。
インド旅行をするならば、欠かすことのできないそんな街でございました。
いまだにサンダルがうんこ臭いんだけど、とりあえず神聖なものだとして感謝することにしています。