潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

スラムから歌手になれる時代に!?インド最大スラムの、子供達の授業風景。

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前回記事で紹介した、インド最大のスラム、ダラビのスラムツアー。

このツアーの運営NGOである、Reality Tours and Travel は、ダラビスラム内で教育施設も運営しています。

 

ツアー内で教室を見学させてもらうこともできましたけれども、そこはいつものように図々しく突っこんで、

「潤pにもっと見してー!!!」

と懇願すると、代表の方が

「いいよー」

とツアー後に授業風景を見せてくれることに。

 

 

この教育施設は、私塾に近い存在として、子供達の基礎教育を行う場所です。

英語の授業や、道徳の授業、さらにコンピュータプログラミングの基礎知識の授業なども行っています。

 

10人の生徒たちの夢。

今回見学できたのは、英語の授業。日本で言うと中学生から高校生までの子供達が学んでいるクラスです。

自身も大学在学中であると言う若手女性先生の、雰囲気のいい英語のクラス。

せっかくなので、生徒達に、それぞれの将来の夢を聞いてみることに。

 

生徒A:私の夢は、先生になる事です。将来ダラビの学校でも、子供達に教えたい。

生徒B:僕は歌が好きだから、歌手になりたいんだ!

一同:えー!本当!?笑

生徒C:じゃぁ私ダンサーになって、Bの後ろで踊ってあげるよ!

生徒D:私は、看護師になるのが夢です。看護学校に進学しようと考えています。

生徒E:僕はやっぱりプログラマーだね!たくさんの大学もあるしね。

生徒F:銀行員になろうと思ってます。銀行のマネージャーです。だから、大学の進路は、ファイナンスやアカウンティングの方向に行きます。お母さんが銀行で働くといいって言っていたので、決めました。

 

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*スラムの子どもたち

 

子供達があまりに自由に、またしっかりと将来を描いているということに驚きました。

これまでは、スラムで生まれればそのレッテルを生涯背負い続け、働けてもスラム内か、市内では最底辺と言わざるを得ない仕事ばかりだったと聞きましたが、今では子供達の発言から、職業選択の自由が伺えます。

 

さらに、10人中4人が銀行員を希望していたという驚くべき事実もありました。その中の1人の子は母親の助言で銀行への就職を希望していると言います。

新しい人生選択の幅が広がりを見せたことで、親も子供への堅実な将来を願い、そのような職を提案しているとも考えられると思います。

少なくとも、学力が、新たな人生の突破口になっていることは間違いなさそうです。

 

カーストによる縛りはインド国中で薄れ始め、年々大きく生まれ変わっているインドの波は、スラムにも大きく影響しているようです。

Reality Tours and Travelのような団体による尽力も助け、貧困、カーストなどの先天的な要因に関わらずライフコースを描けるようにインドが変化している様が、子供達の笑顔からわかります。

もちろん、今回出会った子どもたちだけでダラビ社会、インド社会を代表することはできませんし、今でも根強くスラムの影響やカーストが残り続けている面も否定はできません。

しかし、1つの現実として、子供達の笑顔とエネルギーがその教室にあったことは確かです。

 

スラムを生まれ変わらせる、スラム出身者。

さらに、オフィスにいた、この学校のマネージャーアシスタントを担当している方にもお話しを伺うことができました。

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この方、彼も元々ダラビスラムの出身者。

一回市内の定職に付いたそうですが、辞めて、学校運営の仕事に携わるようになったそう。

どうしても、自分の生まれ育った場所に、少しでも貢献できる仕事がしたかったと言います。

スラム出身者が次の世代を育てていくという構図が、これからのダラビの環境をより自由に生まれ変わらせる原動力になっていくのだと思います。

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