失業率10%越え!? 経済危機のブラジルで、ブラジル人がこんなに毎日楽しそうな理由。
世界は歴史の上に成り立っている。
そんなことを、メキシコ、ブラジルを超えてつくづく思うのです。
*サンパウロの日本移民史料館
ブラジル、サンパウロの日本史料館へ行った時、なんだかやたらと胸が熱くなる。
70年前の日本人は、色んな苦労を乗り越えて命を繋ぎ、ブラジルに移民していったんだなぁ。と。
やっぱ歴史があるから、今があるんだなぁなんて。
*サンパウロの日本移民史料館
ラテンアメリカの国々(訪れたのはメキシコ・ブラジルだけですが)は未だに、「昔」を強く引きずって、歴史の上に成り立っている国々だと感じます。
世界中の国が当然ながらそうして歴史の上に成り立っているのですけれども、とりわけ昔からの制度や価値観、生き方が色濃く残っているのが、ラテンアメリカの国のように感じます。
*サンパウロの教会
特に、スペインやポルトガルの植民地時代から続く、格差の問題。
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いくつかの記事でもまとめましたが、未だに白人系、原住民系の間には、埋まらない溝があるようで、植民地政府が打ち立てた徹底的な白人至上主義の影はそこかしこに今でもうかがえます。
またさらに、メキシコ人も、ブラジル人も、政府が大嫌いで、国を出ていていきたいと願う人が多いこともポイントで、
ヴィヴィアン:ブラジルにいることに、もう疲れてしまったの。自分が学びたい分野が発達していないし、それを評価する環境もない。
そう語るのは、原子力エネルギーを大学院博士課程で研究するブラジル人女性ヴィヴィアンさん。
彼女はこれからの将来を考え、これからオランダの大学に留学し、そのままオランダに住みたいと話します。
ヴィヴィアン:誰もがワールドカップ、オリンピックに期待を抱いていたんです。でも、何も変わらなかった。結局そのあとに経済危機に陥って、全てが落ち目になったの。そこでもう諦めた、ブラジルは本当にダメだって。政府が、昔から何も変わってないのが一番の問題よ。
植民地時代から残る政府の体制に、不満を募らすブラジル国民は非常に多い。
経済最悪なのに、あんたらなんでそんなに明るいの、ブラジル人。
ブラジルという国は、なんだか違和感だらけな気がします。
失業率が10%越えだというのに、やたら物価が高い。
税金が高いのに、福祉制度の質が低い。
一見何もかも明るいのに、実態は最悪の状況。
なんなんでしょうかこの違和感。
民泊のホストは、こんなことを言いました。
ホスト:ブラジル人にとって一番大切なのは、今を楽しむことなんだ。
ブラジル人はイメージ通り、本当に明るい。
そして、今を全力で楽しんでいるような人たちばかり。
1人のブラジル人男性はこう言います。
ブラジル人:ブラジルの政府や経済は、昔から本当に最悪なんだ。でもだからこそ、ブラジル人は明るいんじゃないかな。もう諦めてるから、全てに。明るくならざるを得ないんだと思うよ(笑)。
仕事よりも、好きな人との時間を大切にしたり、
遊びたい時は遊んで、疲れた時は休んでのバランスがうまかったり、
ブラジル料理が基本特盛な理由は、誰かと分けることを前提としているからなんてのも、
なんだかブラジルらしいのです。
*特盛ブラジル料理。食いきれねぇ。。。
ブラジル人:常にその瞬間を最高でいたいんだ。だから、将来的に子供が欲しくなっても、その瞬間に欲しくなければ、今から結婚相手を探して、とかそういうことは思わないな。考えたくないし。なるかもしれない未来の可能性のために今を生きるより、今を最高にハッピーに生きること、それが大切かな。
*ブラジル人宅でパーティー
遊びたいときは遊べばいい、疲れたときは寝ればいい、好きな人ができたら愛せばいい、セックスしたかったらすればいい。
それが、ブラジルで教えられたこと。
なんだかここの人たちは、経済状況、国の状況は最悪なのに、これまでの国で、1番人間らしく生きているように見えました。