ミャンマーからインドまで陸路国境越え失敗した話。タムからの地獄の帰還、そうだ、バングラデッシュに行こう。
頭のネジがぶち壊れ、へらへらと2回目の休学を選択し、東京にいればいいものをプラプラとわけもわからん国を漂っている潤pは、現在「何者」であるのでしょうか。
無職?
フリーター?
苦し紛れに、現在の職業を「旅人」であると、顔を赤らめながら言うのです。
そんな、資格も、面接も、SPIも必要ないこの旅人という職業に、唯一試されるもの、それはフロンティアの開拓。
未知なる世界を探求し、それを後世に受け継いでいく。
そんな端くれの新米旅人の潤pも、命を全うすべく、今回は一世一代のチャレンジ、ミャンマーからインドへの陸路越えという前人未到のフロンティアの開拓に挑むことを誓ったのです。
詳しい陸路越えの話はこちらの記事で。
ミャンマーは以前から、他国との国交を閉ざし、長いことユーラシア大陸を端からはじまで陸路で繋げようとする旅人たち様の夢を無残にも打ち壊してきました。
それが、、、最近、、、、ついに事情が変わってきたようです。
なんでも、タイとの国境が開き始めたことをきっかけに、ついにインド国境も陸路で解放されたと言うのです。
しかしやしかし噂は噂。
ネットによると、今まで日本人のチャリダーが唯一自転車で漕ぎ漕ぎ越えたらしい?という情報しかありません。
しかし、この職を全うするものならば受けてたちなさいという天命を授かっちゃったもんだから、やらずにはいられない。
とりあえず、ミャンマー国境の街、タムまで来ちゃったんです。
*タムの国境
越えられない国境
ミャンマーからインドまで陸路で越えるには、ミャンマー政府発行の特別な許可証が必要です。2週間かかるその許可書なのですが、2週間前に旅行代理店に申請して、2週間後のこの日、国境の街タムで受け取る手はずになっております。
タイミングばっちりで、何の遅れもなく予定日に到着した潤p。
しかし、
ん?代理店から連絡ないぞえ?
代理店:あ、すいません、なんか政府がいきなり規約変えやがって、まだ許可書降りてないんすわ。
潤p:え、まじすか。いつ降りるすか。
代理店:正直わかんないっす。明日おりるか、もしかしたら1ヶ月後になるか。わかんないっす。
おいこら。やべーじゃんそれ。ということで、選択をせまられるわけですね。
いつ降りるかわからない許可書を待ち続け、旅人のフロンティア魂をこのなーんにもない国境の街タムで燃やし続けることができるか。
それとも、来た道をまた逆走して、ヤンゴンに戻り、今までもごまんといる開拓失敗者としてその生涯を終えるか。
タムに他にもいた開拓者たちはみんなそれぞれ不安を抱え、
潤p:ねー、やばくね?どうする?
イギリス人:俺はとりあえずかけてみるよ。テレビでチャンピオンリーグの放送もやってたしさ。乗り切れる気がする。
香港人:どうしよう、こっちはもう直ぐビザが切れるんだよ。。。早く出ないとまずいことになる。
カナダ人:なんか、向こうのゲストハウスに、2週間待ち続けてるイタリア人がいるらしいぞ
そんな中、日本代表の潤pはというと、あと2日だけ待ってみて、なんの連絡も無ければ諦める。という何とも大日本人らしい優柔不断なものでした。
暇はローカルと潰せ。
その二日は存分にローカルミャンマー人たちと触れあいます。
ワイファイもない、電灯もない、スーパーマーケットなんてあるわけないこの片田舎で、暇つぶしの2日間がスタートしたのです。
とりあえず通い詰めたのはこちらの大衆お茶屋。タムで唯一の人が集まるスポットで、町中で唯一超微弱なWiFiが飛んでいる場所でもある。(奇跡的に繋がれば1ページに飛ぶのに2分ほどかかる)
チャイと饅頭を頼み、テレビで爆音で流されるMTVを脳みそが垂れ流れるほど一日中刮目する。
あとは酒を飲む。大衆居酒屋があって、暇なので地元民とひたすら夜まで飲み明かす。
このタムに外国人は滅多にいないので、それだけで地元民が話しかけてきて暇つぶしには困らなかったりする。
諦めましょう。ゲームオーバーからの新天地!?
さて、2日後、っしゃぁああああああああああああといつものお茶屋に行って、なんとかWiFiを掴むと、旅行代理店から恐ろしい連絡が。
すんません。返金しますんで、これは陸路以外の方法で行った方が絶対いいですよ。
よし!ここでいつまでも地元民とわははは〜って触れ合っていても脳内が畑になってしまってオワコンなので、一大決心。
もう、明日の早朝のバスで、ヤンゴンに帰ろう。
もちろん、悔しい、悔しいけれど、こうして旅人が1人、絶命していくのかという何がしかの苦さを噛み締める。
さっそく、あとはヤンゴンからインドへの航空券のチェックや!
そんなことをしていると、ここまで旅を共にしてきているSandyさんが妙なことを行った。
S:あれ?インドまでの航空券と、バングラデッシュまでの航空券の値段同じなんだけど。
っしゃぇえええええええええい!
こうなると止まらない。もう頭は陸路越えなんてそっちのけで、バングラデッシュのことで頭がいっぱい。こうして新しい目的地が定まったのです。
タムからの地獄の帰還
後はタムから、バスに乗ってヤンゴンに戻るだけ。しかし、この旅路が地獄絵図の極みだったわけです。
タムからヤンゴンまでは何と直通のバスが!
なのでもしかしたらヤンゴンからタムへの直通もあるかもね。
しかし、恐ろしいのが30時間以上。
そして、それもほぼ最悪極まりない悪路を進むというご旅程プランになっております。
バスが颯爽と早朝6時に出発。
これが、、、地獄の始まりなのです、、、
おぅぇぇ、、
ん?前方から何やら地響きのようなものが聞こえてきます。
ぅ、ぅ、ぅぇえええ
今度は後方から。
おぇええええええええ
横から!
そして次に鼻が嗅ぎつけます。凄まじい、、、最悪な香り!
そう。あまりのバスの激しい揺れに、乗客みなバス酔いで、ゲロまみれのバスと、出発から3時間もしないで化したのです。
おいおいおいおい。どうゆうことやねん。
そして、悪魔の手は緩みません。
ミャンマーのバスでは、みんな大好きご当地ミャンマー番組のテレビが、夜通し爆音で車内で流されます。
マジで寝れないほど。そして、いかれてるほどミャンマー人はこの番組を見て爆笑しているのです。
ぶははははははははwwwwwww
あっははっはははwwwwww
しかも、横に死にそうになりながら吐きまくってる友達をよそ目に。
人の座席も爆笑して蹴り上げるは、やりたい放題。
バスはまるで、後部座席のマジでうるさい大学生を乗せたスキーバスのよう。
さらに、なぜか後ろの座席のやつが、潤pの背もたれに手を伸ばしてきやがって、ついには背もたれに寄りかかれない状況に!いかれてやがるぜ :)
そして、地獄はついに峠に達します。
急に、バスが止まりました。
エアコンも切れました。
何やらそとで作業が始まりました。
バスは蒸し風呂と化しました。
*地獄の車内
空調のない中漂い続けるゲロのフローラルな香り、エアコンは止まったのになぜか付いているテレビに爆笑し続けて騒ぎまくるミャンマー人の若者。未だに封鎖された潤pの背もたれに、もはやブチ切れ寸前。もうダメだと飛び出した時の映像がこちらです。
のっけから死にそうなテンションです。
こうして、ボロボロになりながら、やっとこさヤンゴンにつきまして、空港へ。
ミャンマー航空のフライトアテンダントのやたらボディラインを強調した後ろ姿を目に焼き付けて、新天地、バングラデッシュはダッカへ向かうのでした。
おぅぇええええええ(吐)