潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

バングラデッシュ人は、全員ブラザー!? 共に働いて、生きる、「家族」となるの働き方。

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ヘーイ!ブラザー!

バングラデシュ人(イスラム教徒)は、すぐに誰でも兄弟になってしまう。

 

潤p:初めまして!あなたはどなたですか?

A:彼のブラザーです。

潤p:そうですか!あなたは?

B:ブラザーです!

潤p:おぉ!あなたは?

C:私もブラザーです!

何人おんねん!!

どう考えても、見た目容姿も違うのに、皆んな兄弟になっている。

 

ブラザーと「働く」バングラデッシュの家族という単位。 

前回記事でもご紹介した通り、バングラデシュ人(イスラム教徒)は、強い絆とつながりの元に生きているように思えます。

 

そんな瞬間が1番よく見えるのが、血の繋がった兄弟ではないのに、1つのコミュニティに所属する仲間をブラザーと呼んでいること。

神の下に平等な兄弟達と考える宗教的な思想は、彼らの暮らしに強く息づいて、その繋がりをより強固なものにしています。

 

さらに、イスラム教徒でない外国人の潤pでさえ、一定の関係が構築できたり、1つ屋根の下に暮らしたりすると、ブラザーになれるのです。

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そのため、彼らの会社組織には日本の会社には見受けられない、独特の雰囲気、つまり、家族の雰囲気があるのです。

 

仕事とプライベートは分ける。そんな日本人にとって当たり前のライフスタイルはここでは通用しません。

 

一度ブラザーとして職場に所属してしまうと、彼のプライベートは皆んなのプライベート。利益目的である会社組織である前に、同じ兄弟達としての家族という単位の重要性が優先されます。

 

共に祈り、断食し、祝い、生きる。生活の中に、他者であるはずの人間が生活の全てを共有する家族として存在し、働くことと生きていくことが、同じレベルで進んでいくのです。

 

今回のairbnb民泊で滞在した家は、面白いことに、家であり、また会社の事務所でもある場所でした。会社で働く人たちと暮らし、ブラザーとなることで、彼らの家族としての働き方が見えました。

 

全てのものが、イスラム教を前提に流れると考えられる、彼ら独特のワークライフが、バングラデシュにはあるのです。

注目のバングラデッシュの繊維産業

そんなバングラデシュ、繊維産業で世界的に注目を集めているのをご存知でしょうか。バングラデシュの高品質、低価格な工場製品は、世界中に輸出されています。

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*民泊で泊まった物件は、衣類輸出会社のオフィスだった!

今回の民泊物件で泊まった場所の会社も、まさにそんな衣類を海外に輸出している会社でした。

日本語のタグを発見した時は驚き!

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*日本へ輸出されていく日本語タグ付きの服

安価な大量生産が工場で行われると、それらはバングラデシュ人のバイヤーの元に渡り、そこから世界のバイヤーへ、そしてブランドやメーカー、そして店頭に並ぶのです。

ここでももちろん、働く人が全員兄弟のように、共に働き、共に生きています。


何人かの繊維輸出業で働く経営者のバングラデッシュ人たちに、出会うことができました。

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*経営者のラフィクルさん

潤p:どんな仕事をされているんですか?

R:特に、セーターをヨーロッパ圏に輸出しています。取引のためにヨーロッパを訪れることも多ければ、実際に自分で工場に足を運ぶことも多いです。

 

そう語るのは、実業家のラフィクルさん。オフィスには衣類が並べられ、幾つかの工場と契約、そこで出来上がった衣類を、ビジネスパートナーであるヨーロッパの会社に輸出する中間の仕事を請け負っています。

 

R:バングラデシュの衣類は安価でありながら、質が高いことで知られてます。とてもいいビジネスですよ。

また、

潤p:事業はお一人でやられているんですか?

R:弟と基本2人でやっています。彼が経理を担当して、海外や工場とのやりとりは私が。他社員も数人抱えています。

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さらに、こんな仕事をやっている会社も。

潤p:どんな仕事をされているんですか?

D:工場で縫製などにミスがあった商品を安く買い上げて、普通よりも安い値段で世界に販売しています。

 

正規の洋服を販売する会社もあれば、検品に通らなかった商品を安価に販売する業者も存在する。繊維産業は幅広く展開されています。

 

D:君も、試しに10枚でも買ってみて、実際にネットなんかで売ってみたらいいよ。この会社にも、世界中から若者がやってきて、大学生とか、100枚もない単位で発注して、自分の国で小さなビジネスを始めているんだ。どう?面白いと思わない?

 

世界から注目されるバングラデシュの繊維産業は、世界の若者のビジネスのスタートにも一役買っているそうだ。

学歴・職歴よりも、ブラザーにいかにしてなるか。

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バングラデシュ人の「働く」を見ていると、働く上で重要なのものは学歴や職歴というよりも、むしろ人との繋がりというところにある気がする。

 

5年間 小学校

5年間 セカンダリースクール

2
年間 ハイヤーセカンダリースクール

4
年間 大学

 

という教育システムにはなっているものの、大学進学率は高いものではなく、就職方法といったら人からの紹介や、家族経営の手伝いなど、つまり、ブラザーとしてうまくやっていけるか、ということの方がむしろ試されているように思います。

実際に、中小企業のほとんどには、実際に血の繋がった、または親戚関係に当たる人が何人かいることが多い。

 

そんな社会の中では、学歴なんかがその人を図るのさ物差しではなくて、「その人が問題なく同じ組織に生きることができる人間なのか」という人間性がより働く上でのキーになっているようです。

いかにして職場と家を遠退けるかを考える日本の働き方とは、全く異なる組織の形作られ方が、これまた興味深いバングラデッシュだったのです。

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