潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

就活を終えた4年生は、今何を思うのか?内定者が語る就活のすすめ

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残り1ヶ月で「人生の夏休み」といわれる大学生活が終わり、
就職を迎える現在の大学4年生に、
改めてどんな終活をしてきたのか、話を聞いてきました。

 

マスコミ志望からSEへ。Aさんの就活。

今回話を聞いたAさんは、
潤pと同じ大学の現在4年生で、
春からSEとして働きます。

名前:Aさん
年齢:23歳
国籍:日本人
関係:大学の友人
就職:システムエンジニア

Aさんはもともとマスコミ志望で就職活動を進めていました。
大手新聞社でのインターンも経験後、
マスコミの就活に苦戦しつつ、
最終的に全く異なる畑に内定を決めました。

A:当時は、メディアを使って社会に何かしらのインパクトを与えたいという思いから、一番影響力のある大手報道機関に就職を考えてた。

でもマスコミ一本の周りが全く見えていない状況で挫折があって、いろんな出会いを通して徐々にマスコミ以外への興味が湧いてきたんだよね。

今は、休日にやりたいことをしてバランスよく生きてきたいって思うようになって、だいぶ意識の変化が就活を通してあったかな。

この「意識の変化」
就活を通してどんな心境の変化があったのか、
その答えがAさんの就活におけるキーの部分でした。

何故就活をしたのか?Aさんを通して見える就活意識

潤p:そもそもの質問なんだけどさ、なんで就活をしたの?

A:人生のライフコースの一つにあって、来るものだからとしか言いようがないかな。

なんで、という問いに対して明確に答えられるわけじゃなくて、理由というよりも、中学校に進学する、高校に進学するというような感覚でしかない。

潤pそのライフコースを描いたのはなんで?

A:親と周りの友人の環境から、就活をするのが当たり前だった。周辺環境の影響は強かったと思う。

 Aさんの中にあった当たり前、
つまり周囲にあった当たり前である就活という選択肢。

・どうして大学行くの?
  →当たり前だから

・どうして就職するの?
  →当たり前だから

就職活動も受験と同じようなもので、
日本人の大学生の中の大きなライフコースとして
揺るがず確固とした枠組みとして存在しているようです。

潤p:そのライフコース以外の選択肢もあったりした?

A:就活以外の選択肢は考えなかった。もちろん大学院進学とか、起業とか、あるのは知っているけど。

就活しても、ある程度なら働きながらでも趣味は楽しめると思ったから、
好きなこととのバランスは取れるとおもった。

大学4年で就活する。
1つの大きなモデルです。

潤p:4年で就活したのには何か理由がある?

A:浪人していたのもあって、年齢的に早く働きたかったかな。

大学3年間にやりたかったことはすべてしたから、満足していたというのもある。

消極的な意味で、就活をするタイミングがライフコースに合っていた。
そもそも、仕事はしようと思うものじゃなくてするものだと俺は考えてる。

 就活をして変わることができた。何がAさんを変えたのか。

A:絶対にマスコミ一本だって考えていたその時の自分は、マスコミの就活をしている時と、それ以外の会社を受けてる時とのモチベーションが全く違った。受けても全部茶番だと思ってたし。

それでも結局マスコミがうまくいかなくて、どうしようもなかった時に、
もう一度色々と考え直してみた。

そしたら、必ずしもマスコミに行くことだけが、正解じゃないと思って。

でもある意味で、こうやって普段考えないことを、
考える時期を制度として作ってくれる就活のおかげで、
今の自分があると思う。

就活をしてよかったというAさん
学校や就活斡旋サービスのサポートを受け、
それまで考えなかったキャリアを考え直すその一年間は、
就活のおかげといっていい。
就活をするメリットと言える。

 流されて就活?それっていいこと?悪いこと?

潤p:やりたいことがないまま、気付いたら就活をすることに問題意識を持ってるんだけど、そこについてはどう思う?

A:やりたいことを見つけられないのは、実際普通だと思う。やりたいことがある人がすごいとは思わないし。

そもそも、やりたいことを見つけるって、それって本当はとても難しい作業で、ポット湧き上がるものじゃないと思う。

かなり新鮮な意見。 

 A:実際のとこ、やりたいことがなくて悩んでいる学生はあまりいないと思うよ。

日本の学生は、働く上で、やりたいかどうかよりも、
結婚とか勤務地とか、生活に関わることを重視して、
やりたいことは二の次にしている気がする。

やりたいことを知ることだけが全てじゃないと思うし。

大手志向への批判もあるけど、
大手しか知らない現状があるからそれは仕方がないと思う。

潤pの問題意識は間違っているのか!?

実際に就活をして精神的にとても疲れたというAさん
そこでの苦しみや苦悩は一生忘れられないといいます。

それだけあってその意見はとても貴重。

潤pのものとは真逆の意見ですが、
それを聞けたことはとても大きな意味があります。

 今まで働くことを考えてこなかったのが、就活をすることで初めて向き合えるという点で、新卒一括採用のメリットを語ってくれたAさん

新卒一括採用の合理性は確かにある。

しかし潤pが思うのは、あまりにそこに安心して、
常に受動的に選択することが癖になってしまいかねないことの怖さ。

やりたいことを見つけることの難しさはもちろんあるとしても、
ライフコースにおいて、就活以外の選択肢が具体的にみえてこない雰囲気に
「?」な感じがあるのです。

自分の問題意識はまだ大切に持ちながらも、
やはりこうして新しい生の話を聞いていくことはとても参考になる、有益な情報です。

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