潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

【移民難民がヨーロッパをメチャメチャにしてるって本当!?】日本人の知らない、本当の移民の姿とは。

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日本で「移民」という言葉を聞くと、なんだかゾッとする気分になる。

ネガティブな印象の強いこの言葉は、最近の中東情勢や、ヨーロッパの移民問題の報道を受け、より一層悪いイメージとして日本人には届けられているように思います。

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潤pがイギリスを訪れた時は、EU離脱の方針が固められ、まさにその「移民」によって国が大きく揺れ動いている時期でした。

 

インドで偶然出会ったイギリス人大学生Aさんが語る、若者から見たイギリスの今の本音をまとめた記事が以下ですが、

www.jumpeikobayashi.com

その中でもAさんは、

A:難民や移民に対して、出て行けとは言いたくない。でも、出て行ってもらわなければ、自分たちの生活が危ぶまれてしまう。とても複雑な問題です。

こんな言葉を漏らしていました。

 

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イギリスの高福祉制度を頼ってなだれ込む移民難民が引き起こす、イギリス人の職不足、イギリス文化の消失、そして、出て行けとは言いたくないけれど、出て行ってもらわなければ自分たちが生きていけないという、とても複雑な心境を吐露した話です。

 

これはヨーロッパ中の問題で、ヨーロッパ旅を始める前は、いったいどんな状況が起きているのかと、それを見てやりたいという気持ちでEU入りしたのを覚えています。

 

実は、めっちゃ馴染んでる移民たち。

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しかしそんな潤p。

ヨーロッパに着いてからというもの、あまりの前情報との違いに、拍子抜けしてしまいます。

 

それもそのはず、問題とされていた中東移民、なーーーんの問題もなく、ものっそい現地に馴染んでる。

むしろ、ヨーロッパ国民も何も違和感を抱かないレベルに、普通に一緒に暮らしている。

 

戦争と貧困から命からがら逃げてきて、特定の場所で細々と生きているというイメージを持っていたのですが、そこにあったのは、陽気にケバブ屋さんを営んで、モスクでお祈りして、自分たちの文化を無理なく現地に溶け込ませて生活する「移民」たちの姿だったのです。

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*ドイツのトルコ移民の多いエリア

 

その中には当然、難民としてやってきて、苦しい状況を生き抜いてきた人もいます。

ただ、そんな人たちも、安定した暖かい生活を、それぞれの国で得ています。

 

全然違う、ヨーロッパ人と日本人の「移民」の捉え方。

こんな状況にショックを受けた潤pですが、あらためて、いやぁまぁ自分はなんて日本人的な思考をしているんだと気づかされるのです。

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日本で「移民」といっても、そもそもイメージがしづらい。

だってそりゃ、周りを海に囲まれて、見た目も言葉も文化も違う他者が堂々と生活する光景にあまり馴染みのない国です。

 

今でこそ外国人観光客が増えましたが、彼らはあくまで観光客。

お隣さんとしてこれから住むわけでもない、通りすがりの外国人でしかない。

同じ共同体に自分とは決定的に違う他者が共存する空間に慣れていないのが、我々日本人だと思うのです。

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ただそれは、ヨーロッパではごくごく普通のこと。

小さな国が隣接し合うヨーロッパでは、古くから他民族異文化がすぐ隣にあって、混ざり合いながら長い年月を歩んできました。

つまりもともともベースに、人々のマインドに、「移民」を受け入れる土壌があるのです。

 

ヨーロッパ人と日本人とでは、そもそも「移民」という概念自体の捉え方が異なるように思います。

 

トルコ人やアラブ人に関しても、ここ数年で物珍しく日本では報道されたおかげでつい最近に移民難民が押し寄せているようなイメージを描きがちですが、その何十年も前から、彼らはヨーロッパに渡り、地元民と融和的にその関係性を築いてきたのです。

 

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潤pのような、貧乏旅行者がヨーロッパでお世話になる定番フードといえば、ケバブが間違いなくあげられるでしょう。

安くてうまい、量もある!みたいなこの魔法の食べ物は、潤pを幾度となく飢餓の危機から救ってくれました。

 

地元の人たちも、飲み会の締めとして食べたり、生活に定着しているのです。

日本でいう、中国人経営の中華料理屋が普通にあるのと同じ感覚でしょうか。

日本のコンビニぐらいの頻度でケバブ屋があるほどに、ヨーロッパでは当たり前の風景です。

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話をだいぶ前に戻しますと、イギリスのロンドンなんかはヨーロッパでもとりわけ多人種異文化な場所でして、街を歩いていて、英語を聞く機会の方が少ないなんて冗談が、いやマジで起きるもんですから、さすがです。

 

これらのヨーロッパの大都市は、これまでの歴史の上で、自分とは違う他者と直面し、場合によっては戦いながらも、同じ世界の中で生きてきました。

 

もちろん、現在問題になっている難民の保護や、彼らが引き起こす問題があることも忘れてはいけません。

ただ、やはり、遠く離れた日本でこの問題を考える時、その前提として、なんだ、全然普通に共存してるじゃんって気づきが、ものすごく重要な気がします。

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日本のニュースでは連日テロだの難民問題だの、自分と異なる他者が自国にやってきた時に引き起こすネガティブな事象ばかりが報道され、潜在意識の中に「移民」=怖いものという図式が植えつけられているように感じます。

 

一方で気がつけば、日本のコンビニ、ファストフード、レストランのレジの人は、すっかり外国人に変わりました。

 

そんな急激な変化に直面している日本で、何が本質で、何が問題として起こりうるのか、

否応なく突入していく日本の「開国」の時代を自分たちと引き合わせて考えるには、古くからその歴史を歩んできたヨーロッパ諸国を知り、そこから学んでいく姿勢が必要になると思うのです。

 

やっぱり、現地に行ってみないとわからない。

ヨーロッパは、実は意外とかなり、平和なのです。

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