潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

【日本人とドイツ人は全く似ていなかった!】ドイツ人にできて日本人にできない6つのこと。

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よく、日本人とドイツ人は似てるって言われませんか?

 

お互い、勤勉、真面目で、同じ工業国。第二次世界大戦敗戦国と。

ただ、ドイツに行ってみて、現地の人たちと出会ってわかったことがあります。

 

日本人とドイツ人って、ぜんっぜん似てない!!!むしろ真逆!

 

今回はそこんとこ、まとめていきます。

 

 

学歴がない!? 平等国家ドイツ。

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日本社会にいると、いつも窮屈に感じる学歴や社会的地位など、人を図る尺度。

一方、ブルーカラーの職への尊敬も高く、受験も存在しないドイツでは学歴によって人を図るという発想もありません。

これはそもそも、

「勉強とは、したい人がすればいい」

という発想が、ドイツの教育政策の根底理念にあるからだそう。

 

小学生のときに、自分の意思で勉強をしない道を選ぶか、勉強に向いていない子供だと判断されると、学歴以外の道を歩んでいくことになります。

根拠のない一元的な評価軸で人を図り見栄を張って生きていく日本とは比べものにならないほど、ドイツ人は自由に生きています。

 

上から下までの全ての層(他の社会でいうところの)に対等に出会えたのも、ここドイツだけでした。

 

オン/オフがめちゃめちゃハッキリつけられる。

ドイツ人はとにかくオン/オフをハッキリ切り替えます。

 

その1番の例といえばオクトーバーフェスト

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世界一のビール祭りで、大盛り上がりのミュンヘン

朝から晩まで、延々と酒を飲んで馬鹿騒ぎ。

飲んで食って歌って踊って。

なんでもありのこの祭り。

 

ただ、一点、終了時刻の10時になると、皆んなパタリとビールを飲み終えて、ぞろぞろと家に帰っていく。

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オクトーバーフェスト会場から帰っていく人々

 

明日仕事がある人、疲れた人、眠い人、それぞれ。

全力で遊んだ後は、皆んなしっかり休むのです。

 

ドイツ人若者A:ドイツ人は遊ぶときは遊ぶし、仕事の時は本気で片付けるんだ。家に帰ってまで、仕事のこと考えてる人はいないと思うよ。それだから、時間きっかりに店は閉まるしね(笑) 。

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ドイツ人は、オフの時は、人の何倍も全力で楽しむ、最高にアホになれる人たち。

ただ、仕事や学業などオンのモードになると、きっちりタスクをこなし、完璧に仕上げてくる人たちです。

 

サービス残業や、休日出勤も当たり前。オンとオフの切り替えが非常に曖昧な日本のライフスタイルとはまるで違います。

 

戦争を自分たちなりに消化している若い世代。

ドイツに対して潤p、昔から親近感を覚えておりました。

というのも、同じ第二次世界大戦敗戦国であるということ、そして、そこから同じように立ち上がり、今では世界有数の経済大国になったということに共感を感じていたのです。

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ドイツ人も日本人に対して同じような「同族意識」を持っているのかと、ドイツ人の若者にこんな質問をしてみると。

 

潤p:日本もドイツもさ、同じ敗戦国なわけじゃない?なんか日本に関して思ってることとかあったりする?

ドイツ人若者B:ん。。。??ごめん、思うって、どうゆうこと??

 

そう、多くのドイツ人、正直日本に対して、

とりわけ何も思っていない。

1つのアジアの国、程度にしか認識していないのが実情です。

 

ドイツ人若者B:あの戦争でドイツが犯した罪はとても重い。絶対に許されるべきではない戦争だったよ。

 

ドイツの教育機関では、徹底的に「自国の犯した罪」に関する授業を子供達に行います。あまりに過酷な授業から、嘔吐号泣し、トラウマに近い経験となる子供すら。

 

さらに、テレビチャンネルの中には、24時間延々と目を瞑りたくなるような戦時の映像を流し続ける局があるほどに、国全体がこの問題と深く今も向き合っています。

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*戦争の瓦礫を埋め立てて作られたミュンヘンのオリンピックパーク。

 

戦争認識に関して日本人と異なるのは、自分たちが加害者であったという意識を徹底して持ちながらも、現在と割り切り、この2017年を生きているということです。

 

ここは非常にセンシティブな問題であるので、文章にするのが難しいところですが、自分を通してこれまで日本で戦争のことを考える時、どうも加害者意識よりも被害者意識のほうが先行する場面が多いように感じます。

 

日本が徹底的に痛めつけられて、当時の日本人が儚く命を落としていくことを描いた映画が多かったり、敗戦よりもその後の高度経済成長期でいかに日本が奇跡的に立ち直ったかを称賛したり。

 

ドイツ人たちの多くは、国の政策やメディアを通して加害者であることがまず前提として教え込まれ、敗戦感についての両国の捉え方の違いがあるように思います。

 

特に若者たちが、第二次世界大戦での自国の罪を自分たちなりに消化しているところが興味深い。

戦時と現在とをリンクさせ、70年がたった今に生きる自分たちとして歴史の延長線上ながらに新たな世界を歩いているように思います。

移民問題で揺れるヨーロッパに対しては特に、若者たちは第二次世界大戦から学び、それぞれの答えを確固として持っています。

 

そんな彼ら、潤pが当時思い描いていたような、同じ敗戦国日本に対する同族意識なんてものはそもそも覚えないわけです。

 

よそ者って誰?

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ドイツはもともと、多くの民族が集まって出来た連邦国家です。

 

自分たちの民族の伝統を守っていこうという意識が強い反面、多くの他者と関わってきた歴史から、自分とは異なる相手に対して非常に肝要である人たちであるとも言えます。

 

ヨーロッパで最もシリア難民を受け入れているのがドイツであるというのもその証拠。

ドイツのいたる街には中東難民が住むエリアなんかもあり、そこでは彼らが自分たちの文化に適した生活圏を築いています。

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トルコ人の多い街角

 

特にトルコ移民が多いドイツでは、いたるところにケバブ屋が!

こんなにアラブ人が多いのかと驚いたのが単純な感想でした。

日本でいう牛丼屋みたいな感覚で、地元民にも定着しています。

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*日本人が多いデュッセルドルフのクリーニング屋。

 

ハーフの人も非常に多く、もはや日本人が思うほど、「〜人」ということに固執していないように思うのです。

ユダヤ人迫害の歴史に立つドイツでは、よそ者をよそ者として扱い差別するようなことがない風潮が出来上がっているのでしょうか。

 

ドイツの子供は10歳から自己分析している!

ドイツ人はとにかく海外旅行が大好き。

世界23カ国周った中でも、世界の安宿どこにでもいたのがドイツ人。

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*そーいえば、カンボジア - タイ国境のイミグレーションにもいっぱいいたドイツ人。

 

ドイツ人たちは、新しい価値観に出会って自分を成長させることに非常に積極的な人たちだと思います。

 

服など外見はあまり飾らないし、食事も派手にしない、無駄なお金は多く使わない人たちですがその代わり、知識を得られることにお金を使います。

ドイツ人にとって旅行とは、お土産を買いに行くものではなく、その経験を買いに行くものなんだとか。

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*香港で一緒に旅したドイツ人大学生

 

そのため、世界的な休学年齢の中でもダントツに早い、高校卒業して一年間海外で自分を見つめ直す時間を作るなんて人が非常に多いんです。

 

潤p:なんで海外にそんな若い時から行くの?

ドイツ人若者C:だってこうしないと自分の将来考えられないじゃん!

 

その背景にあるのが、幼い頃から意思決定を自らしていくことが繰り返し問われていく教育制度でしょう。 

以前の記事でも触れましたが、ドイツ人の子供達はなんと、10歳の時点で大まかなライフコースが決まってしまいます。

小学校卒業のこの歳に、今後大学に進むことができるコースや職人として技術職で生きていくコースなど、将来の方向性をあらかた決めることが迫られます。

 

さらに、これまで政府が左寄りの政策を展開してきたために、当たり前を疑うという姿勢が強く人々の中に生きています。

 

そうした波に揉まれながら、自然と「自分とは何者なのか」「自分には何が向いているのか」なんていう、日本人でいったら自己分析を幼少期からし続けているわけですから、そりゃぁ考え方がなんだか達観しているわけです。

 

どんな小さな子供でも、しっかりと大人にモノを言う。

4歳の女の子が、工事で砂場が封鎖されたことに対して抗議して、封鎖による弊害を自分なりの理論で反論していたなんてエピソードも聞きました。

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*ドイツの大学

 

そこには、ドイツは大学まですべての学費が無料だからこそ、自由に自分のライフコースを描きやすいというのもあるのでしょう。

一方学費の有料な日本では、多くの場合学費を払う親の意思が大いに子供のライフコースに反映され、親の世代の価値観の元意思決定が行われ、自分を見つめ直す時間すら就職活動時期まで必要がないと判断されてしまうのです。

 

ドイツ人若者D:日本人がブラック企業に入ってしまって疲れるとか、自殺するとか、企業のシステム自体にも確かに問題はあるけれど、それ以前に、自分にとって幸せな人生となどんなものかと徹底的に考えていたら、そんなことは起きないと思うんだ。トントン拍子で企業まで決めてしまう人生では、ほとんど自分と向き合う時間なんてない。日本人の若者はもっとゆっくり自分に時間をかけたほうがいいと思うよ。

 

日本にはない「自己中」な生き方。「個」の尊重。

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ドイツ人若者E:ドイツ人は、自分のやりたいことをまずやる人たちだと思う。ものすごいはっきりしてるんだよね。日本人とはある意味で真逆な人たちだと思う。

潤p:ドイツ人と日本人って、似てるってよく言われる気もするんだけど!

ドイツ人若者E:私と日本に留学してたドイツ人の友達の1人は、めちゃめちゃハッキリなんでも言う人だったの。日本に留学している時も、バンバン自己主張してたから、反りが合わない時も多かったらしくて。

 

人の目を気にせず、自由に生きるこの生き方は、一見自分勝手で協調性がないように思えます。

しかしそれでもドイツが成り立っているのは、「個の尊重」というものがドイツ人の意識の根底にあるからこそ。

 

その人を社会的な属性や肩書き、地位で判断せず、あくまで対等な名前を持った個として見ているからこそ、そこに上下関係はなく、お互いの自由を尊重しあえる社会があるのです。

 

相手が自分よりも目上の人間だから気をつかおう、ではなく、同じ対等な仲間だから、尊敬しよう、とそうなるのです。

 

ドイツ人若者D:日曜日にお店が閉まるのは面倒だとは思うけど、自分が休んでる分、スーパーで働く人にも休む権利は当然あると思う。

 

日曜日にお店がお店が閉まってしまうドイツ。

そこに不便さを感じていた潤pを骨抜きにしてしまう、ドイツならではの価値観です。

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ドイツ人若者E:日本人は自分の価値がわからない人が多いような気がする。どんな価値が自分にあるかって聞いたら、自分がその社会のためにいるから価値があるって答えになる。

潤p:例えばどういうこと?

ドイツ人若者E:ウェイターとかの仕事だと、変えが効く仕事だから自分に価値がないと思ってしまうんだと思う。何か大きなタスクをもらい、自分しかできない仕事をしている時に自分に価値があると考える。これは、すごく日本人らしいことだと思うの。社会の中にあって初めて自分の価値を見いだせるみたい。

潤p:ドイツ人は違うんだ?

ドイツ人若者E:ドイツ人は自分がまず大切だから、自分が幸せに生きる方法を一番に考えるの。自分があっての、社会だから、社会のためにとか、人のためにじゃなくて、どうやったら自分が幸せになれるかってね。

潤p:なるほどねぇ。

ドイツ人若者E:日本では、自分の人生の意味がわからない人が多いように思うよ。それは常に人のために生きなくちゃいけないから、それを見出しづらい。でも、人生って、自分のものでしょ?

 

日本人とドイツ人では、生きていく方法が根本的に違う。

 

ドイツ人若者E:でも、だからと言って日本社会がダメっていう話をしているんじゃなくて。社会を大切にするからこそ、東日本大震災のときに、周りの人と協力することができたわけだし。バランスが重要だと思う。

 

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世界でもっとも成熟されている人たち、ドイツ人。

ドイツ人の若者に、こんな指摘をされました。

潤p:俺は、結婚とかしたくないんだよねぇ〜。

ドイツ人若者E:えぇ!?なんで!?

潤p:だって、結婚したら、すごい縛られちゃうじゃん!

ドイツ人若者E:!? それすごい日本的な考えじゃない!? 別に結婚してても、お互いがお互いの自由を尊重出来れば、縛られないで生きていけるじゃん!

 

ものすごい、ドイツ人的な価値観からの指摘。。。ごもっともです。。。。。

 

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ドイツ人の生き方というものは、世界23カ国周った中でも、もっとも成熟されたもののように感じました。

 

日本が超先進国だとするならば、ドイツは、何を最先端にさせるべきか、させないべきか塾考し造られたシステムの上に成り立っている国な気がします。

 

ドイツ人若者D:別に、ウェイターが態度が悪くても仕方ないんじゃん?その人だって、嫌なことがあったのかもしれないし、疲れてるのかもしれないしね。

 

顧客のために、命がけで嘘をつくような日本のスタイルよりも、よっぽど人間らしいと思うのは、潤pだけでしょうか。

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