イギリス社会への反抗から生まれた街、ロンドンの原宿、カムデン・タウンの魅力とは。
この旅1番の「場所」にロンドンで出会いました。
こんなに潤pを魅了し、心を奪ってしまったのは、ロンドンのカムデン・タウンだったのです。
パンクロック発祥の地として知られるこの街は、日本語ガイドブックなんかではよく、ロンドンの原宿なんていう風に紹介されたりしています。
原宿をこよなく愛する潤p。
世界を周り終えた後でも世界一好きな街として宣言できる原宿ですが、そんな原宿に、唯一肩を並べてきやがったのが、この、カムデン・タウンだったのです。
掘り出し物に溢れた古着屋に、個人アーティストが好き勝手に経営するアトリエショップ、アングラなライブハウスに、通りに溢れる度肝を抜くようなファッションを身にまとった若者たち。
メインの橋にたむろする若者たちは「ドラッグはいらねぇか?」と声をかけてきて、橋の下ではフードを目深に下ろした売人が本気で販売してる、そんなカムデン・タウン。
カムデン・タウンの自由とは?
ロンドン滞在中カムデン・タウンの空気感に魅了され、毎日通い詰めてしまった潤p。
その理由には、「自由」というキーワードがありました。
以前の記事で、パリの自由と原宿の自由を比較してみたことがあります。
既存の社会の絶対的な規範があるからこそアンチテーゼとして生まれてきた原宿の自由と、
個々人の自由と個性が尊重されるがゆえに、自由であることが大前提として自由を謳歌できるパリと。
両者を比較してみると、あまりに自由すぎるパリに対して、潤pは居心地の悪さを覚えるという話でした。
さて、ここカムデン・タウンはというと、まさに原宿と同じ形の自由が生きている。
ロンドンに到着してからというもの、この旅で初めて東京と同じ雰囲気を感じていました。
静かな電車内、忙しなく行き交う人々、黒いスーツに身を包んだビジネスマンの多さに、なんだかわからないけれど、目に見えない絶対的な規範の圧力を感じたのです。
そんなロンドンの社会に、パンクカルチャーと共に突き抜けるようにして誕生したここカムデンタウンには、絶対的なメインストリームへの反抗という社会のダイナミズムが、しっかりと魂として継承されている。
唯一無二の存在として、メインストリームを寄せ付けない態度には、むしろ原宿をも上回る強さがあるように思います。
ガラクタを寄せ集めたような店、ファッションで自己表現を存分に楽しむ若者、川辺でラップを口ずさみながらたむろすグループ、けたたましいタトゥーショップ。
イギリスという島国階級社会でつまはじきにされ居場所を失った逸れものたちが、この場所に集まって、同じ魂で自由に表現することが許される場所。
そこがカムデンタウンだと思うのです。
生きづらい社会だからこそ、ものすごいパワーでうねりが起きる自由への闘争。
そんな空気感に、興奮してしまう。
やはり、潤pはこの場所の、魂が好きなようなのです。