潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

人口の8割以上が外国人!? セレブ・夢の土地、ドバイの2つの世界。

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前回記事でお伝えしました、ドバイに全く生きている心地のしなかった理由。

人々から、その土地から、全くエネルギーが感じられないわけです。

 

何故か。単純明快。

現地人を見る機会がない。

 

それもそのはず、この国、自国民は人口の2割以下という、外国人労働者が圧倒的多数の国だからです。

 

 

外国人が大多数!?ドバイの不思議。

バイ人、正確にはアラブ首長国連邦人は、滅多に外におりません。

どうしてアラブ首長国連邦人と見分けられるかといえば簡単、独特の民族衣装を着ているから。(下写真)

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白いつなぎまではオマーン人と同様ですが、彼らは布を頭に垂らして、黒い紐で頭部をまとめるというスタイル。

正直、そんなドバイ人と会話したのは、入国審査の時ぐらい。

 

では彼らはどこにいるかといえば、もう住む世界が違う場所にいるわけです。

 

彼らと外で会うことはありません。

まず彼らは外を歩きません。

 

もちろん、彼らが公共交通機関を使うことは絶対にありません。

運転手付きの車移動。

 

彼らが潤pの予算が合うようなところで、食事をするはずがありません。

超高級レストランで、豪華な食事をとっているわけです。

 

1つの国に、2つの世界。

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*超大型ショッピングセンター

 

オマーンでも見られた現象ですが、これは産油国で多く見られる傾向なのか。

 

オイルマネーによって急激に富がもたらされたことによって一部の裕福層が巨万の富を得るようになりまして、その影響で始まった爆発的なインフレで物価に地価の大高騰、他層も多く権利収入での生活が可能になるのです。

 

さらに、人口の少ない自国民に対して政府が多大な優遇政策を取っていますので、手厚い補償制度が充実。

就職口に関しても公務員職の優遇政策により、多くの国民が公務員を仕事としています。

 

そんなわけで、過度な労働をすることなく裕福な生活が保てるドバイの人々を支えるのが、高い賃金を求めて働きにやってきた、周辺諸外国の人々。

当然、電車で見かけるのも、レストランで隣の席で食ってるのも、ドバイ生まれドバイ育ちの人ではないわけです。

 

バイ外国人労働者の労働環境は、近年世界中から注目されつつあります。

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全てを一まとめにするのは問題ですが、悪質な労働環境下で働く人々がいることも、1つの事実のようです。

 

わずかな人口の自国民を圧倒的な優遇生活で裕福に、圧倒的多数の外国人は厳しい管理下で、高給(場合による)というメリットの元、異なる2つの世界が互いに補完し合いながら社会が回っているのです。

オマーンを遥かにしのぐ、人口の8割以上が外国人労働者という、信じられない構図が、こうして保たれているわけです。

 

誰もが夢に見る華麗なる世界。

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とはいうものの、全ては石油から始まった爆発的な成長。

それまでに産業が育ってこなかった土壌のため、全ては石油や天然ガスが尽きるまでの一時しのぎといってしまえるかもしれません。

 

しかし、ほぼ同じ仕組みを取りながら、オマーンとドバイの一番の違いはといえば、ドバイ(アブダビなども含めて)が観光地として世界的にそのネームブランドを確立したことでしょう。

 

バイと聞いて、砂漠の中のオアシス、夢のような華やかな世界を思い浮かべることができるならば、ドバイ人のマーケティングの成功の証。

世界に誇るエミレーツ航空から始まり、最高級ホテル、最近はロボットが騎手となるラクダレースや、超大型アミューズメントパークの建設も始まっているという、世界の豊かさを象徴するものが、全てここに集結しているわけでございます。

 

バイに生きてる心地がしない理由。

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そんな素晴らしいドバイに、なぜ生きている心地がしないのか、考えてみるのです。

 

生活感

というものに、とりわけ惹かれてしまう潤p

ここまでの国で感じてきた生活感は、この国には一切感じられないのです。

 

そりゃそうだ、高級車に乗って、滅多にお目にかかれない現地人から、どうして生活感を感じられるんでしょうか。

 

砂漠という環境下に、美しい大都会というオアシスを無理やりぶっ建てたこの場所。

 

全てが室内で繋がり冷房でコントロールされた世界では、ここが40度を超える灼熱の土地だとは誰でも忘れてしまいます。

最近では、新たにドバイの街中に気候が完全に制御された街を作る計画がされているほど。

 

まさにここは、豪華さと最先端で形作られた文字通りの人工都市なわけです。

 

ハエもいなければ、うざい詐欺師もいない、全てが完璧で、美しい、なにも付けいる隙のない、傷1つなく磨きあげられたこの場所に、どうしても潤pは、土地の呼吸が感じられないわけです。

 

特に、生活感というものは、その土地の歩んできた長い歴史や、人々の苦悩の末にたどり着いた現在そのものの集合体だと思うわけですが、あまりにも急激に富で溢れかえった経緯を持つこの土地に、深みを感じることが、どうしてもできない。

 

そして、その土地が魅力的に、つまり呼吸をしていると感じられるのは、その土地に根を張って、必死に生きる人々の姿を見た時なわけで。

その場限りの賃金に、土地への愛情なく労働する大多数の外国人労働者からは、そのようなものは感じられないわけでした。

 

暗黙のうちに世界が、現地人、外国人として完全に分けられているこの場所に、強烈な違和感を感じずにはいられない。

それが潤pのドバイへの率直な感想なのであります。

 

最後に、そんなドバイを表した風刺画を見つけましたので、ちょっと張っておくのです。

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