潤pの、就活やめて、世界一周することにしちゃった。

2016/4/15から始まった、世界中の「働く」を探るプロジェクト! 日本の「就活」と「働く」ことに息苦しさを感じた「現役就活生」潤pが、世界の同世代と出会い、就活事情と労働環境、そのライフコースを取材、配信し、 帰国後に電子書籍化するプロジェクト。

【分断壁のグラフィティ叫び集】バンクシーの作品から、パレスチナの壁を考える @ベツレヘム

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島国日本におりますと、なかなか国境とか、領土とか、そういったものを強く認識することはありません。

しかし、これは本当に稀なケースでありまして、世界のほとんどの国が、陸続きで隣の国と国境を接しています。

 

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*タイとミャンマーの陸路国境

 

長く境界線を保ち続けている国もあれば、アフリカのように植民地時代の名残を残して境界線が引かれた国々もある。ヨーロッパのEUのように、すでに国境という厳密な線引きがなくなってきつつある地域もあるのです。

 

しかし、ここイスラエルは、特に境界にシビアな国。

イスラエル領土と、パレスチナ自治区は、高さ8メートルの巨大な壁によって土地が完全に分断されています。

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初めてこの分断壁を見たときは、唖然。

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イスラエル側のテロ対策などの主張を理解した上でも、目の当たりにして純粋に思うのは、

なんて悲しい壁なんだろう。

 

悲しみや憎しみなど、ありとあらゆる人間の負の感情が押し込められたような壁。

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*検問所

 

境界にはイスラエル軍管轄の検問所が設けられ、パレスチナ側からイスラエル領土内に入るアラブ人には厳しいチェックが待っています。

逆に、基本的にパレスチナへ入るイスラエル人に、チェックはほぼありません。

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*検問が長く、パレスチナ自治区からイスラエル領土内へは渋滞が起こっている。反対車線はガラガラ。

しかし、ユダヤイスラエル人に話を聞いていると、彼らはパレスチナ自治区なんて行くもんじゃないと言います。入りたいとも思わないそう。

 

ユダヤ人男性:俺らユダヤ人がパレスチナ自治区に入ったら大変だよ。殺されるか、暴行を受けるか、少なくともものは飛んでくるだろうね。あんなところ、絶対行かないよ。

 

分断壁をキャンパスに - 無料のグラフィティアート美術館。

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最近、にわかに観光スポットとなっている場所があります。

それが、パレスチナ側の分断壁に描かれたグラフィティアートの数々。

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あのバンクシーも描いたことで有名になり、最も有名なのがベツレヘムの壁。

無料の美術館が、分断壁というキャンパス一面に描かれているのです。

まさにパレスチナ人の心の叫びを象徴しているようなアートたち。

そんな叫びを幾つかご紹介していきます。

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パレスチナの旗を掲げた女性を中心に、左にイスラエル軍、右に投石で対抗するパレスチナ人たち。

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*壁中にグラフィティが描かれている。

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*壁の前にはさらに有刺鉄線が。奥には公園がある。

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*様々なメッセージ

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*初めて自爆に参加した女性の絵

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*壁を作る代わりに、フムス(中東料理)を作れ!

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バンクシーの絵。壁が建てられた時のストーリーが文章で横に貼られている。

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自由の女神(アメリカ)と倒れた子供(パレスチナ

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バンクシー

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*壁の横には、The Wallというステーキ屋さんが。。。

 

そんな叫びが、壁一面にこだましています。

ちなみに、イスラエルサイドの壁には、一切の落書きがありません。

 

もし機会がありましたら、是非行ってみるといいかもしれません。

ベツレヘムというパレスチナ自治区でも比較的観光客も多い場所にあるので。

ちなみに、バンクシーの一番有名な、花束を手榴弾の代わりに投げる男の絵は、タクシーを使えば行けます。 

 

最後に、その他の街で見つけたウォールアートもご紹介。

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エルサレムの旧市街で。戦車とカーバ神殿など

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*ゴーストタウンになっていくヘブロンで

 

弾圧と武力で、発言力や行動力を失った人たちが、こうして最後に行き着いたのが、壁にアートで表現すること。

ただの絵ではない、エネルギーの表現の数々です。

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