【勉強しなくちゃ生きてけない】究極の競争社会アメリカに生きる、世界1のハーバード大学生に就活直撃インタビュー!
絶対に行ってみたかった場所、ボストンのハーバード大学。
若者の「働く」意識を世界中で見て周っている潤pのプロジェクトにおいて、世界1の大学生の人生って、一体どんなものなのか、彼らは何を考えて生きているのか、見ないわけにはいかんのです。
*ハーバード大学校舎
しかし、ハーバード大学にツテなんかはありもせず、仕方がないので大学に張り込んで、ストリートナンパ方式で獲物を狙います。
そういえば、インドでも超優秀な大学生に、突撃インタビューしましたっけ。
そんな折、網にかかったのが、カナダ出身でハーバード大学で学ぶベンさん。
中国人の両親の元に生まれたチャイニーズカナディアンの留学生で、現在ファイナンスを学ぶ3年生です。
3年生から専攻が決まる!?
実は日本とアメリカの大学制度は大きく異なります。
日本や他の多くの国の大学では、入学前に学部や専攻分野が決まっていますが、アメリカの多くの大学では、1,2年は一般教養を学び、それから自分の専攻分野を決めていきます。
1,2年の一般教養時代に、自分の興味のある学問分野を様々受講することで、本当の興味を探していくことができる制度になっています。
さらに、本専攻を決定してからも別の専攻に変更することも難しくなく、比較的自由に学べる環境がアメリカにはあるように思います。
ベン:僕の友達なんて、もともとエンジニアリングを学んでいて、突然医者になるコースに転向した人もいるんだ。
潤p:ベンも、じゃぁ、興味が移ったら、違う学部に行ったりすることもあるの?
ベン:僕はしないと思うよ。僕の場合はアカウンティングをずっと勉強してきているわけで、例えば、いきなり社会学の領域に転向すると、また0から単位を取りなおさなくちゃいけなくなる。すぐに社会に出て働きたいと思っている僕にとっては、余計に大学に時間を使ってまで別のサブジェクトに変更するつもりはないかな。
1,2年でゆっくりと自分の専攻を考えられる分、アメリカの大学では残りの2年で専攻分野の単位を一気に取得しなくてはいけません。
これが、有名なアメリカの大学生たちのハードなキャンパスライフなのです。
*バーみたいなオシャレなカフェテリア
ハーバード大学生の就活事情。やっぱ余裕なの!?
潤p:ハーバード大学出身者の就職状況はどんな感じ?
ベン:ハーバードを出れば本当に就職が簡単かというと、そんなことはないよ。事実他の大学の人よりチャンスは多いけど、それでも簡単だとは言えないかな。本当に、人それぞれの努力次第で変わると思う。
ベンは、とにかく真面目に、自分の人生と対峙しているように見えます。
また、日本とアメリカの就職の際の違いに、専攻分野がそのまま将来の仕事に直結するということがあります。
ベン:僕はファイナンスを学んでいるから、将来の的には投資家になりたいと思っているよ。卒業後は、まず投資ファンドで働きたいんだ。
日本のように、学部関係なしに会社に入り、入社後に専門性を養っていくスタイルとは真逆のアメリカでは、1,2年を使っても自分の専攻を見極める制度が必要になってくるのでしょう。
職務経験が命!アメリカの就活。
潤p:アメリカの就活で、一番重要なのはどんなこと?
ベン:職務経験。それが一番だと思う。
アメリカの大学、ハーバードのような超一流の大学生でも、会社に就職する際に求められるのは職務経験。
そのため、大学生時代のインターンは必須。
インターン先がそのまま内定先になるということは1つのメインルートです。
潤p:マスタードクターに進む人も多いよね?
ベン:多いけど、あくまで専門性を高めるためのキャリアアップとして認識されていると思う。中国みたいに、肩書きのためだけで誰でもマスターを取得するなんてことはここでは通用しないよ。アメリカでマスタードクターを取得するということは、それだけその人がその分野の知識を実践的に使えるようになるためだし、マスターをとっても力のない人は、会社には取られない。
彼もインターンを3年生の夏に行いました。
大学のプログラムだったそうです。
テストだけじゃない!? ハーバードの入試。
潤p:ハーバード大学には留学生も多いのかな?
ベン:留学生は全体の15%ぐらいしかいないんだ。基本はアメリカ人だね。
潤p:日本人もいるの!?
ベン:んーーー、日本人は滅多に見かけないなぁ。。。
世界1の大学として名高いハーバード大学。
留学生にとっては、まだハードルが高いのか、総数の少なさに少し驚かされます。
それもそのはず、入試のプロセスは、海外からの留学生であってもほぼ同じ。
ベン:ハーバード大学に入るには、勉強のスコアだけじゃなくて、これまでその人が何をやってきたかっていう、その人の「人格」みたいなところも判断材料になっているんだ。
ベン自身は、高校時代に生徒会を勤めていたことと、コンピュータプログラミングの実務実績を持っていたことがポイントだったそう。
単なる勉強ができるだけではない、真に優秀な生徒しか門をまたげないと、これがハーバード大学が世界に名を知らしめている所以でしょうか。
カナダ人留学生ベンが、アメリカのハーバードに来た理由。
さて、ベンはなぜ留学生として、この超難関ハーバード大学に進学したのか。
ベン:カナダの大学は、入学する前から専攻を決めなくちゃいけないんだ。それが嫌だったね。
潤p:なるほどぉ。
ベン:あと一番は、もっとチャレンジがしてみたかったんだ。カナダの大学には、カナダのシステムを使えば結構簡単に入学できてしまうんだ。それに、カナダよりもアメリカの方が仕事の幅も広いし、キャリアを築いていくには最適の場所がアメリカだからだね。
淡々と話す彼ですが、この決意は並々ならぬもののはず。
内に秘めたハングリー精神が覗きます。
勉強しなくちゃ生きてけない。究極の競争社会アメリカの大学生。
なんでしょうか。
これまで数多くの世界の大学にお邪魔してきたわけですが、この殺伐として、シリアスな雰囲気は。
煉瓦造りの重厚な校舎がより一層その雰囲気を醸し出すわけですけれども、ハーバード大学はさすが、他の大学とは空気感が違うように思います。
ベン:ハーバードは、アイビーリーグの中でも特に大人しめな大学だと思うよ。
潤p:大学によってカラーが違うんだね。
ベン:カナダにいる友達の大学生の話を聞いていると、もっとパーティーしてるイメージだよ(笑)。
カナダ人の大学生は、いろんな意味で人生をもっと楽観視しているようですが、ここアメリカの大学生は、もっとシリアスに勉強に取り組んでいるんだそう。
それは、そうしなければ将来の保障がないからという、究極の競争社会アメリカらしい事情。
必死に大学生活を歩んでいるといいます。
*ハーバードさんの像
ベン:カナダはリタイアしてから住むのには最高の場所だと思うよ。でも、自分のキャリアをアグレッシブに作っていきたいなら、アメリカだね。これが僕がアメリカのハーバード大学に来た理由だよ。
もちろん、就職先は、アメリカを考えているベンです。
いきなりわけわからんバックパッカー男がストリートナンパしたにもかかわらず、とても優しく丁寧に接してくれた彼。
大学も案内してくれて、いろんな話を聞かせてくれました。
物静かで柔らかい物腰の彼ですが、うちに秘めた力と覚悟のようなものを感じます。
アメリカの大学生活は、世界でも類を見ないほどにシリアスに学生生活を歩んでいます。
即座に能力が問われることを学生たちも自覚して、そのためのキャリア作りとして、自分を鍛える場として、大学を捉えています。
さすが、アメリカンドリームというか、果てしない競争社会の原点は、この大学に表れているように感じました。